塾を運営していると生徒、保護者の方から内申点についてご相談を頂きます。
内申点とはなんですか。
テストの点が良ければ内申点はとれますよね。
高校入試には当日点で決まるから内申点は必要ないですよね。
などなど。
今回の記事では、内申点と内申点の上げ方についてご紹介したいと思います。
この記事を読んでいただければ、内申点の上げ方が分かって頂けるかもしれません。
内申点とは
内申点とは、成績表・通知表の点数のことです。
内申書というのは一般的な呼び方で、正式には「調査書」と言います。
9教科を5段階評価で表している学校・地域が多く、満点は9×5で45点となります。
高校入試と内申点
この内申点は、高校入試にとても重要です。
高校によっては基準となる内申点が設定されています。
内申点が30以上で受験可能。
5教科の内申点がすべて4以上。
と明記してある場合もあります。
反対に明記されてはいませんが内申点30以下は、よほどテストの当日点がよくないと合格しないなど決まっている場合もあります。
そのため内申点が基準に満たしていないと、入試の時にとても不利になります。
いつの内申点が重要か
内申点は「3年生のとき頑張ったら良い」というものではありません。
高校によっては1、2年生の内申点もしっかり評価する高校もあります。
後で困らないように、1年生のうちから内申点をしっかり取っておくべきです。
必要な内申点を確認するには
国公立高校であれば、各都道府県の教育委員会のWebサイトや、募集要項に掲載されている場合があります。
私立高校であれば、それぞれの高校のWebサイトや、募集要項に掲載されている場合があります。
また、中学校や塾によっては卒業生のデータを集計している場合もあります。
学校の先生や、塾の先生に直接聞いてみると、おおよその基準を教えていただけると思います。
内申点を決める3つの要素
内申点は3つの要素で決定されます。
定期テストの点数
1つ目は、中間・期末などの定期テストの点数です。
80点や90点が取れれば、4か5はもらえる可能性が高くなります。
反対に40点以下だと、2になってしまう可能性が高くなります。
テストの点数は内申点に密接に関係しています。
授業態度
2つ目は、授業態度です。
授業中たくさん手を上げて発表したり、体育や音楽などの実技を頑張ったりすれば、
「意欲・関心」の評価が上がることが多いです。
先生にアピールすることが求められます。
提出物
3つ目は、提出物です。
宿題などを期日までにしっかり提出する。
忘れ物をしないことも大切です。
提出物が出ていないことは、内申点を下げる大きな要因になります。
内申点の決め方
内申点の決め方は内申点を決める3つの要素を点数化して、その合計点数を評価している場合が多いと思われます。
評価の仕方には絶対評価と相対評価の2つがあります。
基本的に現在の内申点の決め方は、以前は相対評価が主流でしたが、現在は絶対評価と言われています。
絶対評価とは
絶対評価とは、個人の点数によって決められます。
例)
90~100点 評点5
80~90点 評定4
50~80点 評定3
30~50点 評定2
0~30点 評定1
※こちらの点数はあくまで目安です。
各学校によって、先生によって異なる場合があります。
上記のように点数で評定が決まります。
そのため、可能性としては全生徒が評定5、全生徒が評定1という場合もあり得ます。
相対評価とは
相対評価とは、全生徒との点数の関係で決められます。
例)
上位10% 評点5
20% 評定4
50% 評定3
15% 評定2
5% 評定1
※こちらの%はあくまで目安です。
各学校によって、先生によって異なる場合があります。
上記のように割合で評定が決まります。
そのため、全生徒が評定5、全生徒が評定1という場合はあり得ません。
内申点を上げるためには
内申点を上げるためには、内申点を決める3つの要素(テストの点数、授業態度、提出物)の3つをすべてできていることが大切です。
いくら点数が良くても、授業態度や提出物が出ていないと2や3がつくこともあります。
過去に同じ中学校、同じ学年の生徒で定期テストの点数がほぼ同じにもかかわらず、
内申点が10近くも差があった生徒もいました。
また、反対に定期テストで30点以下にも関わらず授業態度や提出物が評価され、
本来なら内申点が2になるところが、3がついた生徒もいました。
以前はテストの点数さえよければ内申点をとることができましたが、今は授業態度と提出物にもしっかり力を入れる必要があります。
塾から見た内申点
ここから書くことはあくまで私個人の意見です。
内申点の付け方は、実際は相対評価で付けられていることが多いように感じています。
また先生によっても内申点の付け方は、異なるように思います。
生徒から聞いた声として「5はほとんど付けない」「点数が良くても課題を出していなければ3にする」「テストは100点を取らせないように作る」などを耳にしたこともあります。
あくまで体感としてですが、しっかりと評定を決めていらっしゃる先生方が多数ですが、中には主観的に判断しているのではと感じられることもあります。
先生も人間なので主観を排除することはできないので当たり前のことですが、そこに程度の差があるのではと感じることもあります。
そのため良いか悪いかは別にして、公立中学校においてはある程度先生に気に入られることも重要だと感じています。
残念なことではありますがいくら意見を述べたところで、これを変えることはできません。
そういう評価制度であるということを理解したうえで、公立中学校に入学し内申点をとっていくしかないのが現状です。
それが受け入れがたい場合は、私立中学校への進学など他の方法を考える必要があるのではないかと思います。
最後に
まずは志望校の基準となる内申点を確認しましょう。
Webサイト、募集要項や、学校、塾の先生に聞けば、おおよその基準を教えてくれるはずです。
その後、自分の成績表の内申点と志望校の基準となる内申点を比較し、内申点をいくつ上げる必要があるかを確認してください。
必要な内申点が分かった後は、どの教科で内申点を上げるかを決めましょう。
いつも50点台の教科を内申点4に上げることは、次のテストで80点以上取ったとしてもかなり難しいことです。
しかしいつも70点台の教科を内申点4に上げることは、次のテストで80点以上取れば、能性がかなり高くなります。
どの教科が上げやすいかを考え、どの教科のテストに力を入れるべきかを決めることも大切です。
もちろんすべての教科の点数を上げることが重要ですが、どの教科に力を入れるかを決めることで、目標が明確なり行動しやすくなります。
結果、内申点が上がる確率が高くなります。
戦略的に考えることで内申点は上げやすくなります。
皆様の参考になれば幸いです。
皆様のご意見、ご感想、またはおすすめの方法、取り組んで良かったことなども教えて下さい。
お気軽にコメントして頂ければと思います。
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