近年、インターネットの広がりとともに企業の理系へのニーズの高まり、それに合わせ科学の要素が入った本や、理科実験教室などの習い事も多くなってきました。
多くの親が、子どもに科学に興味を持ってほしいというニーズも高くなってきているように感じます。
この記事では、科学の面白さを伝えるためにおすすめの「空想科学読本」シリーズをご紹介します。
小学生からでも読めるジュニア版もあります。
このシリーズは、私自身も学生の時にハマり、大人になった今でも時々読み返したくなる本です。
この記事を読んで頂ければ、「空想科学読本」シリーズを読んでみたいと思っていただけるかもしれません。
「空想科学読本」とは
映画や、アニメ、ゲームなどを題材に、科学的なアプローチでその内容を検証する本です。
これだけを見るととても硬そうな内容の本に思われるかもしれません。
実際にどのようなものがあるのかテーマを見て頂きたいと思います。
・ウルトラマンの活躍時間は3分間。それで地球の平和を守れるのかな?
・「エレベータが落ちたら、ジャンプすれば助かる」は正しいか?
・『君の名は。』のように、1200年前に落ちた彗星が落ちた場所に、再び彗星が落ちることがあるのか?
・『うんこ漢字ドリル小学6年』の例文に「先生のうんこの量は異常だ」というのがあるけど、いったいどんな量なのか?
・『ドラゴンクエスト』の呪文「ルーラ」で瞬時に遠く行けるけど、どうなってんの!?
・『ドキドキ!プリキュア』の真琴は、ベーコンをまな板ごと切った。どんな怪力なんだ!?
・予告編だけでビックリ! 『マイティ・ソー』新作の敵は、2兆人力の女!
引用元ー空想科学読本Web http://web.kusokagaku.co.jp/
題名だけでも読んでみたいと思いませんか。
実際にはあり得ないアニメなどの設定を、大真面目に科学的に検証しています。
ここにこの本の面白さがあります。
扱う題材も、大人が子供の頃に見ていたアニメなどから、今の子どもたちが見ているアニメなど、老若男女どなたでも読んで見たいと思えるテーマがあるのではないでしょうか。
シリーズは現在25冊出版され、ジュニア版も16冊出版されている大人気シリーズです。
筆者の紹介
著者の柳田理科雄さん(本名)は、東京大学在学中から学習塾講師のアルバイトを始め、本格的に学習塾講師の道へ進むことを決意して大学を中退されています。
その後、学習塾を経営しましたが、赤字が続き、その赤字を埋めるべく編集者を務めていた友人の勧めで「空想科学読本」を執筆しました。
書籍自体は最終的に60万部を超えるベストセラーになりました。
しかし経営されていた学習塾は、本作の印税が入金される前に倒産してしまったそうです。
書籍の出版後は、空想科学研 所を設立し、主任研究員として執筆と研究をされているそうです。
現在は、作家、漫画原作者、明治大学理工学部兼任講師、株式会社『空想科学研究所』主任研究員とのことです。
経歴もとても面白い方だと思います。
本の構成
ひとつの本に複数のテーマが掲載されて、短編小説のようにひとつひとつが短いのでとても読みやすくなっています。
読む順序もないので、好きなテーマから読んでいくことができます。
また、文章もユーモアに溢れており、文章自体も読みやすく、楽しみながら読んでいくことができます。
挿絵も多く、科学的に検証している内容がイメージしやすくなっています。
また、挿絵自体もパロディ風で面白さがあります。
ジュニア版は、小学生でも読みやすいように、内容、文章、挿絵ともに工夫がされています。
本の内容
実際にどのような内容を引用させていただきたいと思います。
「意外な結末!? アンパンマンと仮面ライダーが戦ったら、どちらが強いのか?」
アンパンマンvs仮面ライダー!? なんだそりゃ!? とお思いのあなた。
筆者もこの質問が読者から届いたときには、呆気にとられたものです。チビッコも大好きな元気100倍ヒーローと、ショッカーに改造されちゃった悲しみの改造人間。両者の世界観があまりに違うし、そもそも2人に戦う理由がないのでは……と。
しかしこれ、よーく考えるとこれは、とても興味深いカードかもしれない。なぜなら、彼らはどちらも等身大で、武器を使わず、光線も放たず、己の肉体のみで戦う。それぞれ、アンパンチ、ライダーキックという必殺技も持っている。ジャムおじさん、立花藤兵衛という理解者もいる。バタコさん、ライダーガールという女性たちも。おお、この両雄、意外に好敵手ではないか!?
というわけで、この問題も真正面から考えてみることにした次第。仮面ライダー1号とアンパンマンが戦った場合、どちらが勝つのか?
引用元ー空想科学読本Web http://web.kusokagaku.co.jp/articles/954
この続きを読んで見たいと思いませんか。
本の題名「空想科学読本」から受ける印象と、文章から受ける印象はだいぶ異なるのではないでしょうか。
小学生でも、大人でも笑いながら読むこと間違いなしです。
ただ、子どもの夢を壊す可能性もありますので、小さいお子さんの場合は、内容を確認してから読んでもらう方がいいかもしれません。
おすすめの書籍
多数出版されているので、どれから読もうと迷われるかもしれません。
本の目次や概要を見て、面白そうだと思うものを購入されるのをおすすめします。
好きなアニメ、漫画のテーマがあるとより面白く読めるはずです。
しかし、それでも紹介してほしい方にはこちらをおすすめします。
こちらは第1巻から第9巻までの全原稿239の中から、読者の人気投票で選ばれた25本の記事が掲載されています。
ジュニア版の場合は、第1巻が おすすめです。
第1巻は扱う題材が有名なものが多いように思います。
こちらのWebサイトからジュニア版の各巻の詳細を確認することができます。
最後に
「空想科学読本」シリーズは、内容が面白いのはもちろんですが、筆者が論理的に物事を検証していく過程を体験することができます。
その過程は、なかなか一般的な本では体験できないものだと思います。
しかも扱う題材自体は馴染みのあるものばかりでとてもコミカルに描かれています。
そのため、楽しみながら体験することができます。
ジュニア版であれば、小学生でも読めるのもおすすめの点です。
ジュニア版で慣れてから、ぜひ本編の「空想科学読本」シリーズも読んで頂きたいと思います。
「空想科学読本」シリーズを読んで頂ければ、科学的検証方法を体験しながら、科学って面白い!もっと知りたい!と思っていただけるかもしれません。
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