英語力をUPさせるには、4技能(読む、聞く、話す、書く)を鍛えることに加え、語彙力を増やす必要があります。
語彙力を増やすための手段として、真っ先に浮かぶのが単語帳を使った勉強ではないでしょうか。
皆さんは単語帳と聞くと、どのようなイメージをお持ちですか?
英単語がいっぱい載っている。
毎週学校で英単語の小テストがあった。
覚えてもすぐ忘れてしまう。
単語帳を見ただけで嫌になる。
などなど。
あまりよいイメージを持っていない方が多いように思います。
英単語を覚えるのは大変ですよね。
私も単語帳は好きではありません。
でも、そんな単語帳が嫌いなあなたに、おすすめの教材があります。
それは「速読英単語」です。
やっぱり単語帳かと思われたかもしれません。
しかし、この「速読英単語」は普通の英単語とはまったく異なります。
単語だけでなく、長文読解も、リスニングの練習もできるすぐれものです。
しかも、延々と単語を覚える作業をしなくても、英単語が覚えられるように設計されています。
この記事を読んで頂ければ「速読英単語」の良さが分かり、やってみようかなと思って頂けるかもしれません。
「速読英単語」とは
Z会から出版されている単語帳で、最大の特徴は英語長文を読むことで英単語を学習する点です。
他の単語帳同様に、大学入試問題(約660万語)を徹底分析して作成されており、大学入試で頻出の英単語を効率よく学習できるようになっています。
本の構成は、見開き1ページの左に英文、右に日本語訳があります。
次のページに長文で使われた単語の解説が続きます。
赤シートが同封されており、日本語訳の一部や、単語の解説を隠しながら学習できます。
基本的な使い方は、
①英文を読む
②日本語訳を確認する
③英単語を確認する
です。
効果的な使い方については後ほどご紹介します。
おすすめの理由
文脈の中で英単語を覚える
「速読英単語」の最大の特徴である文脈の中で英単語を覚えるメリットは、英単語と日本語訳の対応だけを覚えるのではなく、文章の中で、実際にどのように使われているかを理解しながら覚えられる点です。
単語帳で無機質に覚えた単語は、実際に長文の中で出てきてもうまく使いこなせないことが多いです。
その理由は単語の意味を知っていても、使い方が分からないからです。
私も大学受験の時に、よくある単語帳を使って覚えていました。
「alternative」=「二者択一の」と今でも覚えています。
しかし、英文や、リスニングで「alternative」に出会っても、文脈に合った意味が分かりません。
記憶されていても使える状態にしていないと、記憶していても意味がありません。
今は「alternative」を使えるように覚え直したので、使いこなせるようになりましたが、それでも「alternative」=「二者択一の」が先に頭に浮かんでしまうので、むしろ読解の妨げになっています。
長文中で覚えてしまえば、このようなことは起こりません。
使い方と一緒に英単語を覚えられるからです。
しかも、ストーリーと一緒に英単語を学ぶので、覚えやすく、忘れにくいです。
日本語を学んだように、文脈の中で自然と英単語を学ぶことができます。
余談ですがキーボードの「Alt」キーは「alternative」の頭文字です。
長文は実際の入試問題
実際の入試問題が長文に使われているため、実践的に学ぶことができます。
長文を繰り返し読むので、長文を読むことにも慣れ、読解のスピードも上がっています。
また、「速読英単語」は優しい長文から難しい長文へ、少しずつレベルが上がっていくので、自然と長文の読解レベルも上げていくことができます。
長文の長さも始めは数行なので、長文を読むのが苦手な方でも取り組みやすくなっています。
長文読解に必要な知識も学べる
科学、社会、歴史、文学、医療などさまざまな分野の長文が用意されており、入試で良く扱われる内容ばかりです。
そのため、長文読解に必要な、各分野の予備知識も同時に学ぶことができます。
ここで得た知識は、現代文の読解にも活用できます。
しかも、長文の内容は知的好奇心をくすぐる内容が多く、長文を読むこと自体が苦になりにくいです。
音声CDでリスニング力UP
音声CDが別売されており、CDを活用すればリスニングのトレーニングにもなります。
2020年度の入試制度改革により、センター試験に変わる大学入学共通テストではリスニングの比重がこれまでの20%から、50%に変わります。
今後、大学入試で必須のリスニングのトレーニングも同時にすることができます。
リスニングのレベルも入試問題をもとにした長文が題材なので、大学入試に十分なリスニング力を身につけることができます。
一石二鳥以上
「速読英単度」を使えば、使える英単語が身につき、長文読解力が上がり、リスニング力も身につきます。
一石二鳥ではなく一石三鳥の参考書です。
これをやらない手はないと思います。
また、「速読英単語」は大人の英語の学び直しにももちろんおすすめです。
多読の教材としても活用ができます。
単語帳のレベル
入門編
高校1年生から無理なく使える単語帳です。
中学校で学習する単語も多く含まれており、初めの長文の内容も高校生には易しく感じると思います。
中学3年生でも十分使えます。
入試基礎単語約700語を掲載されており、基礎固めにはもってこいの単語帳です。
高校生であれば、まずはこの単語帳から始めることをおすすめします。
簡単すぎる場合は、さらっと読み終え、次のレベルの単語帳を使って下さい。
必修編
センターレベルも十分に対応できる単語帳です。
入門編の後半の長文と、必修編の前半の長文はおおよそ同じレベルなので、入門編をクリアした方なら、読みやすい内容だと思います。
高校2年生レベルの英語が理解できていれば十分読んでいけます。
入試突破に必須の約1900語が厳選されています。
この本に掲載されている約1900語の派生語・関連語も含めて合計約3100語をマスターすれば入試に出現する単語の95%をカバーできます。
一般的に知っている単語数が90~95%以上の文章でないと、未知の単語を推測しながらでも理解しながら読むことはできないと言われています。
そのため、この単語帳をマスターできれば、ほとんどの入試問題に必要な英単語をマスターできるといっても過言ではありません。
上級編
東大、京大、早稲田、慶應、上智、などの難関大学レベルに対応した単語帳です。
必修編をクリアした方なら、十分使っていくことができます。
難関大学に対応するために必要な900語が厳選されています。
この単語帳もマスターできれば、難関大学を含めたほとんどの入試問題に対応できる世になります。
番外編シリーズ
熟語編
必修編と同程度のレベルの長文で構成されています。
必修編をクリアできた後に、取り組むことをおすすめします。
熟語編を先にクリアしておくと、上級編も読みやすくなります。
入試頻出の重要熟語・構文が約1000個、掲載されています。
この一冊で大学入試に出る熟語・構文は十分対応できます。
中学版
高校入試レベルに対応した単語帳です。
こちらは音声はQRコードで聞くことができ、音声ダウンロードも可能です。
他のシリーズ同様に、高校入試問題を徹底分析し作成されています。
高校入試に必要な約1,300語が厳選されています。
高校入試頻出の熟語・会話表現も掲載されています。
高校入試で単語帳を使うならこの1冊がおすすめです。
また、基礎の基礎から英単語を学び直したい大人の方にもおすすめの単語帳です。
効果的な使い方
何度も読む
一度読んだだけではなかなか覚えられません。
繰り返し何度も読んでストーリーと一緒に、英単語を覚えていきましょう。
単語を繰り返し書くのが好きな方は別ですが、書くよりも読む回数を増やした方が覚えられます。
長文を読むときに、音読をすればさらに効果的です。
何度も聞く
CDも何度も聞きましょう。
一度長文を読んだ内容をリスニングするので、聞き取りもしやすいはずです。
単語ひとつひとつをイメージしながら、聞くことでリスニング力はさらに高まります。
CDを聞くときに、一緒に音読をするとさらに効果的です。
具体的な方法
1つの長文について、
①英文を読む
②日本語訳を確認する
③英単語を確認する
④CDを聞く
の順番に行いましょう。
そして、
1日に1つずつ読む長文を増やしていきます。
1日目 ①の長文を練習する
2日目 ①②の長文を練習する
3日目 ①②③の長文を練習する
・・・
5日目 ①~⑤の長文を練習する。
このように増やしていき6日目からは、長文を1つ減らし、新しい長文を1つ増やしていきます。
6日目 ②~⑥の長文を練習する
7日目 ③~⑦の長文を練習する
・・・
このように繰り返しやることで、単語を覚える作業をしなくても、英単語を身につけることができます。
また、今回は5つの長文を常に読むようにご紹介していますが、記憶力には個人差がありますので、3つに減らしたり、7つに増やしたり調整して頂ければと思います。
同様に一日に増やす量も1つでも、2つでもOKです。
自分が続けられるペースでやっていきましょう。
継続するために
英語力を伸ばすために一番重要なことは、継続することです。
ご紹介した方法を週1回しただけでは、効果は薄くなります。
毎日することで効果は、高まります。
こんなにするのは大変と思われたかもしれません。
しかし、「速読英単語」の良いところは、まとめてやらなくてもできる点です。
1日の中で、長文を5つ読めばいいので、朝に1つ、昼に2つ、夜に2つでもOKです。
ひとつひとつは短いので合間時間を使って読むことができます。
また音声CDも移動中など、リスニングは何かをしながらでも練習ができます。
必ずしも1つの長文を読んだ後に、1つのリスニングをする必要はありません。
習慣的に学習できるように、日々の生活の中に、長文を読む時間、音声を聞く時間を取っていきましょう。
活用ツール
公式Webサイトにはさまざまな活用ツールが紹介されています。
①「速読英単語」の使い方
②英文の解説動画
③スケジュール表
④単語帳(単語が記入できる専用シート)
⑤単語音声無料ダウンロード
これらをうまく活用すれば、更に効果的に学習できます。
最後に
成績を上げる方法は2つしかありません。
勉強時間を増やすか、勉強効率を上げるかの2つです。
もちろん勉強時間を増やすことは大切です。
しかし、勉強時間を増やすことは限界があります。
そして、勉強時間を増やせば、増やすほどその効果は薄くなっていきます。
そのため、勉強効率を上げることが重要です。
勉強効率を上げれば、同じ勉強時間でも成果が変わってきます。
勉強効率を上げれば、少し勉強時間を増やすだけでも成果が大きく変わります。
「速読英単語」は複数の技能を一度に習得できるすぐれた参考書です。
ぜひうまく活用して、効果的に効率よく勉強していただければと思います。
この記事を読んでくださった方が、英語力UP、大学受験に成功されることを願っております。
皆様の参考になれば幸いです。
皆様のご意見、ご感想、またはおすすめの方法、取り組んで良かったことなども教えて下さい。
お気軽にコメントして頂ければと思います。
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