塾を運営していると生徒、保護者の方から、学校の問題集の使い方についてよくご相談を頂きます。
学校の問題集は1回やれば十分ですか?
同じ問題集を何度もやる必要はありますか?
繰り返しやったほうがいいですか?
本屋さんで買えるテキストでいいものはありますか?
などなど。
私はこれまで1000人以上の生徒を個別指導で見てきました。
特に生徒が勉強の仕方を身につけることに力を入れています。
100%ではありませんが多くの生徒は家庭での勉強時間が増え、家庭学習が上手にできるようになっていきます。
そのノウハウを詰め込んだ、問題集の使い方をご紹介したいと思います。
この記事を読んで頂ければ、自宅でどのように問題集に取り組めばいいのかを分かって頂けると思います。
- 基本は繰り返し学習
- 採点の仕方
- できない問題を管理する
- 繰り返し学習の仕方
- 日々の取り組み方
- テスト前の取り組み方
- テスト前時間がない場合
- 書き込み式の問題集の場合
- 他の問題集に手を出すのは、学校の問題集が終わってから
- 塾での取り組み
- 中学生のうちに勉強の仕方を身に付ける
- 最後に
基本は繰り返し学習
目標はすべての問題をできる状態にすることです。
学校にもよりますがテストの少なくとも80%以上は学校の問題集や、教科書の類題から出題されています。
毎年さまざまな高校の入試問題を見ていますが、まったく初めてみる問題に出会うことはほとんどありません。
どの問題もどこかで見たことのあるものばかりです。
特に学校の定期テストは学校の問題集、教科書から出される問題が多いので、学校の問題集を繰り返しやることがもっともテストの点に繋がります。
テストの出題内容について分析しました。
詳しい内容については、こちらの記事で説明しています。
採点の仕方
採点は少なくとも大問単位で採点をすることがおすすめです。
むしろ1問単位でもOKです。
その理由は3つあります。
①まとめて採点すると見直し、やり直しが億劫になる。
②1問単位で採点をしていけば、次の問題の正答率が上がる。
③やったその時が一番その問題を覚えているので、効率が良い。
問題集をやる目的は、できない問題をできるようにすることです。
そのために、採点、やり直し、を早くすることで、効率よくできる問題を増やすことができます。
また分からない問題はすぐに解答、解説を見てください。
考えることも、もちろん重要ですが、数学も含め勉強のほとんどは暗記です。
まずは知識、解き方を覚えることが先です。
知識、解き方を覚えてから、考えることが大切です。
数学の応用問題の解く方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。
できない問題を管理する
問題集を解く上で大切なことは、自分のできる問題とできない問題を把握することです。
できる問題は何回も練習する必要はありません。
できない問題を繰り返し練習して、できるようにするのが勉強です。
繰り返し問題集をやる場合でも、できる問題は飛ばし、できない問題だけを練習してください。
そのため問題集には必ずできる問題か、できない問題かのチェックを入れてください。
繰り返し学習の仕方
1回目の学習はできる問題とできない問題の仕分けをすることです。
そのため1回だけ問題集をやっても、できる問題はあまり増えません。
2回目以降からが本当の勉強です。
2回目は1回目で、できなかった問題だけを練習してください。
3回目は2回目で、できなかった問題だけを練習してください。
これをすべての問題ができるようになるまで行います。
日々の取り組み方
1日目に5教科1枚ずつ計5枚を学習したとします。
2日目は、1日目に学習した5枚の間違えた問題と、新しい5枚を学習します。
3日目は、1日目に学習して、2日目にも間違えた問題と、2日目に学習した5枚の間違えた問題と、新しい5枚を学習します。
このように前日までの間違えた問題のやり直しと、新しい問題の両方に取り組んできます。
初めは大変だと思いますがこの方法で学習をしていくと、短期記憶と長期記憶の両方を鍛えることができます。
そのため継続して行くうちに、間違えた問題ができるようになる回数が減ってきます。
この方法だと勉強をしながら学力を高めるができます。
テスト前の取り組み方
テスト期間中に、もう一度すべての問題を解き直します。
そのためテスト1週間前には遅くともテスト範囲の問題は、日々の取り組みの中でやり終えておく必要があります。
ここでも日々の取り組みと同じように間違えた問題のみ、できるようになるまで繰り返し学習をします。
テスト前時間がない場合
時間がない場合は、問題を解かずに問題を見て、すぐ答えや解法が思いつくかをチェックします。
すぐ答えや解法が思いつかないに問題に印をつけます。
印が付いた問題だけ、できるようになるまで繰り返し学習します。
書き込み式の問題集の場合
学校によっては問題集に直接解答を記入して、学校に提出しなければならないと思います。
書き込んでしまうと、2回目以降の学習がやりづらくなります。
その場合は事前にコピーもしくは、タブレット、スマートフォンで写真を取っておくことをおすすめします。
他の問題集に手を出すのは、学校の問題集が終わってから
複数の問題集を1回ずつやっても効果はすくないです。
それは一回目は自分ができる、できない問題を仕分けしているに過ぎないからです。
だだし中には一回の学習で完璧にできる方もいますが、そのような才能に恵まれた方は除きます。
ひとつの問題集を徹底的にやってから、違う問題集をすることをおすすめします。
塾での取り組み
私が運営している塾では、中学生、高校生の全員と、テスト後の振り返りをひとりずつ一緒にしています。
振り返りですることはテストの内容について振り返ることはもちろん、家庭での勉強の様子を生徒に聞きます。
そしてひとりで勉強できるように勉強の仕方をアドバイスしています。
毎回のテストの度に次回のテストまでの勉強の計画を相談し、勉強の仕方をどのように変えていくかを話し合います。
また塾での学習も基本的には、この記事で紹介した方法で学習しています。
そのため生徒には塾で「やっているように、自宅で学校の問題集を使ってやってみよう」と伝えています。
塾の学習自体が勉強の仕方を身に付けるための練習にもなっているので、多くの生徒が勉強の仕方を身につけることができます。
詳しい振り返りの仕方については、こちらの記事で詳しく説明しています。
中学生のうちに勉強の仕方を身に付ける
振り返りの中で意識していることは、生徒が自分で勉強ができるようになることです。
そして遅くとも中学生のうちに、定期テストの勉強の仕方を身に付け、高校受験を通して、自分で計画を立て、自分で苦手を把握し、自分で苦手を克服する方法を身に付けることを目標にしています。
これが高校に入学するまでにできるようになると、高校に入ってからどんどん伸びていきます。
反対に先生や親、塾の言われるがままに勉強をしている生徒は、高校で伸び悩むことが多いように思います。
高校生になると自我もしっかりとしてくるので、自分の意思も強くなってきます。
その時に勉強のやり方を身に付けていると、意思の力と、その「意思を形にする力=自分で勉強できる力=自分で自分を育てる力」が相乗効果を生み、大きく前に前進できる可能性が高くなります。
高校やその先を見据え、中学校のうちに自分で勉強できるうようになることはとても重要だと思います。
高校で伸びる生徒については、こちらの記事で詳しく説明しています。
最後に
学校の定期テスト結果は、学校の問題集をどのように取り組むかで決まります。
効果的に問題集を使うことができれば、80点以上は狙うことができます。
まずは学校の問題集を徹底的に取り組みましょう。
皆様の参考になれば幸いです。
皆様のご意見、ご感想、またはおすすめの方法、取り組んで良かったことなども教えて下さい。
お気軽にコメントして頂ければと思います。
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